Column

自分が成長できるいい機会

アジアチャンピオンズリーグ(ACL)はアジアの国々のリーグ戦、カップ戦のチャンピオンによるリーグ戦で、ホームアンドアウェーで戦う。ガンバが初めて参加したのが2年前で、今回は2回目の挑戦となる。去年、浦和レッズが優勝したことで、かなり注目度が上がっているが、前回参加したときはまだまだだった。

今回のガンバの対戦相手は韓国の全南ドラゴンズ、タイのチョンブリFC、オーストラリアのメルボルンビクトリー。今回はチーム全体にACLを取ろうという気持ちがみなぎっているように思える。しかし、初戦のチョンブリ戦はホームで引き分けてしまった。グループステージは6試合を行い、1チームだけしか突破できない。大事な初戦、しかもホームで勝てなかったのはすごく痛手だった。

というのも、アジアのチームはホームで本当に強い。前回の経験でも、ホームとアウェーは全然違った。自分たちの国では負けるわけにはいかないというプライドをひしひしと感じた。チョンブリ戦ではガンバにその気持ちが感じられなかったように思う。いつも思うことだが、サッカーではメンタルが本当に重要だ。特に国際大会を戦う時には、尚更重要だと思う。

2戦目となる全南戦のアウェー。この試合、僕は今年初先発だった。この試合、気持ちだけは絶対負けない、気持ちでみんなを引っ張るということだけを考えた。結果は逆転勝ち。僕も2ゴール。みんなすごく気持ちが入った試合だった。

4月はメルボルンと2試合戦う。しかも超過密日程。土曜日にJリーグ、水曜日に豪州で試合をし、日曜日にまたJリーグ。経験のない日程だが、自分が成長できるいい機会。疲れは当然あると思うけど、それを乗り越えて戦わないと、優勝はできない。追い込んで追い込んで、人間は強くなるものだと思う。

毎日新聞夕刊「サッカーマインド」連載
自分が成長できるいい機会=播戸竜二
2008年4月4日