Interview
Interview:家長昭博

ー今回、海外移籍を決意した理由から教えてください。

「以前から、どのクラブでプレーしている時も『海外に移籍をする場合の移籍金は0で』という契約にしてもらっていたので、タイミングとオファーさえあえば、いつでも海外に行くつもりでいたんですよね。実際、代理人にも『ヨーロッパ圏なら、1部でも2部でもいい』と伝えてあったし。遡れば2年前にイングランド・プレミアリーグ2部のプリマスの練習に参加した時も、結果的にはビザが降りずに話は流れてしまったけど、僕として行く気満々だった。というように『海外』には常に挑戦したいと思っていた中での今回のオファーだったので、行くという決断は早かった。正確に言うと、他の国でプレーする可能性もなかった訳ではないけど、例えば、ドイツなら12月中旬〜後半にかけてしか正確なオファーが届かないとか、もう少し後にずれ込む可能性もあったりして…。そういう、いろんな条件をトータル的に考えて『11月の時点でオファーをもらっているスペインに決めよう』と。もともと、スペインはプレーしてみたい国の1つだったし、全く抵抗はなかった。」

ーサッカー選手の殆どが『移籍』に対してすごく慎重に答えを出すのに対して、家長選手の場合、意外と簡単に答えを出したように聞こえますが。

「自分でも不思議なくらい簡単でしたね。移籍先のチーム情報も、監督の名前を知っているくらいで殆ど何も持っていなかったのに(笑)。理由は…日本で2回移籍を経験したという免疫があるから、かなぁ。移籍に限らず、何事も“初めて”の経験は、不安も怖さも大きく、それなりに考える時間が必要だけど、今回の移籍は3回目ですから。実際、僕自身、大分トリニータに移籍する時と、セレッソ大阪に移籍する時とでは、移籍に対する心構えも全然違いましたから。1回目の大分への移籍が不安度100としたら、2回目のC大阪への移籍は不安度50くらいで、今回は0…とまではいかないけど、20くらいの不安しかなかった。周りからは『国内移籍とは違うやろ』って言われたりもするけど、逆に海外だからか、国内移籍の時以上に周りのいろんな人たちが心配してくれますから。それに安心しきっているところもあります(笑)。それに一人ではないですからね。家族も一緒だということも不安をかなり軽減してくれている。」

ー『海外』移籍に拘った理由は?

「やっぱりレベルの高いところに挑戦してみたいなというのが1つと、自分が成長するためにはより厳しい環境に行くべきだと思っているから。あとは…プロサッカー選手になった限りは、やっぱり、サッカー人生においてもっと成功したいからだと思う。その成功とは、分かりやすく言うと、もっと給料が欲しいし、日本での活躍にとどまらず世界で活躍をしたいということ。でも…正直に言えば、やっぱり給料が一番かな(笑)。海外はビッグクラブに行くほど、わかりやすくお金も上がるし、それはイコール僕自身のサッカー選手の価値が上がるということなので、その両方を高めたい。」


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