Interview
播戸竜二VS安田理大

播戸:間違いないな。でも俺らが、そういう遊び感覚で、軽いノリで、やるから、見てくれた人も余計なことを考えずにケラッケラ笑える、みたいなところもあると思うんよね。格好いい洋服を着て、ばしっと決めて、「どうや!サッカー選手って格好いいやろ!」ってみせるのも悪いこととは思わないし、そういうシーンもあっていいと思うけど、ここではあくまでそういう非日常な姿ではなく、俺らの『日常』を魅せていきたい。で、俺らが楽しい!と思ったことを紹介することによって、読んだ人も楽しい!と思ってくれたら、それが最高。

― 今、お二人が言う『楽しい』こととは?

播戸:いまは、はっきり言って、全てが楽しい。こうやって「どうする?ああする?」って話しているのも楽しいし、ビジネスのことにも興味があるし。他にもいろんな人に会って会話をしたり、最近は芸術的なことにも興味がある。絵とかアートとか、はっきり言って以前は全くどうでもよかったけど(笑)、最近はいろんなものを観に行くようにもなったし、歌舞伎とか能とか日本の伝統文化も楽しみたいなって思ってる。今まではそういうエネルギーのすべてをサッカーだけに向けている自分がいたというか。サッカー以外の時間も全て、サッカーでいいプレーをするために身体を休めようとか、これを食べよう、みたいな思考やったけど、最近になってサッカー以外のことに興味を持つようになって、それが逆にサッカーに新鮮に取り組める材料になるんやということに気がついた。だからこそ、いろんなことに興味を持って出かけて行きたいし、楽しみたいし、それによっていろんなことを感じたり、学んだりして、人に出会ったりして、深みのある人間になっていきたいなって思う。

安田:俺はもともと多趣味やからね。サッカーが一番であることは間違いないけど、サッカーをしていない時間は周りにも驚かれるくらい多趣味やし、いろんなところに積極的に出かけていく。そうしている方が自分としても楽しいというか、自分らしくいれる気もするしね。それに、もともと、クリエーター的な仕事というか、自分のセンスとかアイデアを活かして何かを作ることには興味がすごいあったからさ。自分で言うのもなんやけど、そういうセンスにも長けていると思うから(笑)。だからこそ、こういうウェブマガジン的なものを自分のセンスを活かして作ってみたいなって思ったし、自分が全面には出ないけど、でも僕が関わっているからこその自分の『色』というものが表現していけたら楽しいなって思ってる。


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