ーお二人は子供時代、どんな風にサッカーを始めたのですか？

大輔：始めたのは、２才上の長兄がサッカーの道を切り開いてくれたおかげです。もともとうちは親父が野球をやっていたので、息子にも野球を、と思っていたらしいけど、その壁を長兄が突破してくれた（笑）。それがきっかけで僕が始めて、祐太郎は…僕らが公園や駐車場で一緒にボールを蹴っていると、いつもうらやましそうに見ていましたからね。自然とサッカーに、ってなったんじゃないかな。

祐太郎：腹が立つことに兄貴は結構、できる奴で（笑）。僕が小学校に入った時には、サッカーがうまくて女の子にもキャーキャー言われる感じだっただけに、そういう兄貴の存在をデカく感じて考えましたけどね。それに小学２年生で何部に入るかを決める時に親父から「お前が最後の望みだ。野球をしろ」って言われたし…。

大輔：それ、初耳！

祐太郎：でも最終的には親父も「自分で決めればいいぞ」って言ってくれたのでサッカーにした。ただ…その時に、親父に「自分で靴のひもを結べるようになったらサッカーをやってもいい」と言われて（笑）。親父にしてみれば、例え低学年でも、監督やコーチが選手の靴ひもを結ぶってことが許せなかったらしくて。その言いつけを守って、チョウチョ結びが出来るようになってから、サッカーを始めた。

大輔：ちなみに俺には高校生になる時にもまだ「今から野球に転向しても間に合う」って言ってたぞ！性格的に長兄と祐太朗は頑固だから親父が何か言ってもハッキリと突っぱねるけど、僕は結構親父にもつきあって野球をしたこともあったから、なびくと思ったのかも（笑）。そう考えても、親父はよほど誰かに野球をして欲しかったんだな。

ー今では、お二人揃ってサッカーでプロになり、しかも今年から同じチームでプレーしていることをご両親も喜んでいらっしゃるのでは？

大輔：そうですね。両親はもちろん、僕らを育ててくれた人たちもみんな喜んでくれているし、応援しやすくなったって言っています（笑）。これで一緒のピッチに立つことが出来ればこれ以上の恩返しはないと思っているので、そのためにもお互いをいい刺激にしながら、もっと頑張らないといけない。

祐太郎：そのためには僕が頑張らないといけないよね。なんせ、４才差もあるから、兄貴がいつまで試合に出ていられるかも分からんし（笑）。

大輔：だから俺も頑張らなアカンのよ！お前がせっかくガッとあがってきた時に俺が出ていなかったら何もならんからね。